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SWITCH × OCEANUS TIME TO BE MYSELF

OCEANUSが刻む、 自分に戻れる豊かな時間。
第1回は 俳優・永瀬正敏が 写真集を見返す時

Vol.01
永瀬正敏
NAGASE MASATOSHI

写真集は10代の頃からコツコツと買ってきたものが事務所と自宅に数え切れないほどあります。写真を撮り始めたのが20数年前。その頃に手に入れたものの中では、ラリー・クラーク『Tulsa』やロバート・フランク『The Americans』は特に好きで今でもよく見返します。『The Americans』は当時、初版本は高価で手が出せず、なかなか手に入らなかったのを、写真家の鋤田正義さんがパリで見つけたからといってプレゼントしてくださったフランス版。どちらも作り込んでいない、生な感じが好きで、役者として、カメラマンとしての血が騒ぐ、とでも言うんでしょうか。リチャード・アヴェドンの展覧会で買った図録も大事にしている一冊です。『ミステリー・トレイン』に出演した直後ぐらい、ニューヨークに行っていた時期にちょうど写真展が開催されていて、偶然アヴェドン本人が会場にいたのでサインももらいました。最近は人物の写真を撮りたい欲求が強いので、撮影の前にもよく見返します。何度も見ているからもう本がヨレヨレなんですけど。

僕はお芝居も劇団で学んだわけではないし、写真も学校に通って学んだわけでもありません。素人として実践の中で学んできたので、他人の作品に触発されることは大事なんだと思います。

写真集を見返すのは、撮影が終わった後、映画を撮り終わった後など、出し切った後が多いかもしれません。音楽もそうなんですけど、足りなくなってしまう時があって、何かに感化されたいという衝動が生まれるんです。特に役者としてひとつの作品に参加した後、また次の作品に入るまでの間に一回ゼロにしたいんです。そういう時に写真集を見たり、映画を観たり、友達と会ったりして白紙に戻すようにしています。

最近はひとつの作品の撮影期間中でも、カットがかかったら極力自分に戻るようにしています。昔は撮影期間中ずっとその役を引きずっていたみたいです。だから辛かったですね。若い頃はそのがむしゃらさも必要だったと思いますが、やっとここ最近、周囲とのアンサンブルということがわかり始めてきて、役に浸かり過ぎるのではなく、少し引いて自分を客観視することも大事だと思っています。例外もあります。河瀨直美監督の場合は、食べ物の好みも変わるぐらいその役であり続けなければ監督のOKが出ませんから。

今日つけた時計は、江戸切子という匠の技が使われているところが、日本人として誇らしい感じがします。僕は職人さんが好きで、職人さんの写真を撮らせていただくこともあるんですけど、何十年もかけて極めた技が時計という小さな世界に活かされている。しかも聞くところによると、海外に行った時に時計がその国の時間に自動的に合うという最新の技術が使われていて、過去からの伝承と未来への伝承がひとつになっている。そこもすごいと思います。

永瀬正敏

1966年生まれ。83年俳優デビュー。最近の出演作に『ある船頭の話』、『最初の晩餐』、『カツベン!』など。主演映画『ファンシー』が来年2/7公開。11月に開催される台湾の映画祭「金馬奨」では日本人俳優初の審査員を務める。俳優業と並行して写真家としても活躍中

シャツ/YOHJI YAMAMOTO(ヨウジヤマモト プレスルーム:03-5463-1500)

OCW-S5000D-1AJF

ギリシャ神話における海の神・オケアノスにその名の由来を持つMADE IN JAPANの時計ブランド「OCEANUS」は、“Elegance, Technology”をコンセプトに技術とデザインの挑戦を続けてきた。OCEANUSのフラッグシップライン・Mantaの最新モデル「OCW-S5000D-1AJF」は、伝統工芸士・堀口徹と共に開発した江戸切子の手法を取り入れた、ブルーと琥珀色が輝くベゼルが特徴の一本

PHOTOGRAPHY: KATO JUNPEI 
STYLING: WATANABE YASUHIRO 
HAIR & MAKE-UP: YUHMI KATSUHIKO 
TEXT: MAKINO TOMOHITO