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OCW-S3400

― 商品企画 編 ―

Mantaシリーズの最新作として、 開発陣が目指したものとは。
商品企画の目線から、 OCW-S3400に込められた 想いについて聞きました。

エレガンスの新境地へ。
NEWオシアナスマンタ登場。

—— この秋、マンタシリーズに新しいモデルOCW-S3400が誕生しました。
商品企画の目線から、このモデルの魅力について語っていただきます。

 田部: マンタシリーズは、2007年6月に世界最薄のクロノグラフ電波ソーラーとして誕生しました(※発売当時、カシオ調べ)。
以来、オシアナスのフラッグシップモデルとして人気を博し、現在に至っています。
その特長は、なんといっても原点から続く、スリムとエレガンス。
なかでも、チタン製の薄型ケースがもたらす軽快な装着感は、多くのユーザーから高い評価をいただいています。
 
また、その歴史とともに、様々な表現手法でエレガンスを追求し続け、その可能性を広げてきました。
オシアナスブルーの表現もまたしかり。
新しいモデルが出るたびに共感をつかみ、ファンを増やし、ブランドとして定着、浸透してきたという背景があります。

マンタシリーズの変遷

OCW-S1000マンタ
初代モデル
OCW-S1000(2007)

OCW-S1200タフムーブメント
搭載
OCW-S1200(2008)

OCW-S1400変則レイアウト
採用
OCW-S1400(2009)

OCW-S2000両面無反射コーティング
サファイアガラス採用
OCW-S2000(2011)

OCW-S24002都市時刻
同時表示対応
OCW-S2400(2012)

OCW-S30003モード
同時表示対応
OCW-S3000(2013)

—— スリムとエレガンスという目標は同じでも、それに対する答えはひとつではないということですね。

 田部: そうともいえますね。したがって、OCW-S3400の商品コンセプトも、今までと同じ“スリムとエレガンス”の追求です。おそらくこの指針は、これからも変わることはないと思います。しかし、そこに向かうアプローチの仕方は、いろいろあっていい。実際、今回の開発は、デザインサイドからの提案という形でスタートしましたからね。
 
モックアップの時点では、コストや技術的な問題などはあまり考えずに作られています。純粋にマンタシリーズの新作としてあるべき姿を描いているに過ぎない。そのうえで、提示された理想の形をどのように製品に落とし込んでいくか、それに伴う様々なハードルをどうつぶしていくかなど、製品化に対する現実問題を解決するため、商品企画としてディレクションを行いました。

商品企画部:田部 宏和商品企画部:田部 宏和


よりスリムに、よりエレガンスに。
マンタの存在意義。

—— 商品企画として、マンタには
どのようなデザインがふさわしいと思われますか。

 田部: スリム、エレガンスを基調としながらも、マンタシリーズの最新作として歴代モデルとの違いを見せる。同時に、オシアナスの他のラインとの差別化も必要ですね。オシアナスには、高機能が特長のGPSハイブリッド電波ソーラー、スリムとエレガンスに特化したマンタ、エントリー向けのクラシックという、大きく3つのラインがあります。そのなかで、マンタにしかない個性、OCW-S3400にしかない個性を表現しなければいけないと思います。
 
もっともわかりやすいのは薄型化ですね。ファーストモデルから薄型化への挑戦を続けていますが、この挑戦は、もはやマンタシリーズの使命といってもいい。今回のOCW-S3400では、モジュール開発、外装設計のメンバーにがんばってもらい、ケース厚10.7mmを実現することができました。
 
試作を作って検証し、強度や電波受信感度などの品質評価を行う。その繰り返しの中で、技術的に限界まで攻めた結果です。しかし、個人的には、究極の目標として10mmを切るサイズを実現したい。そのためには、発想はもちろん、部品、素材、構造など、あらゆる面で大幅なブレイクスルーが必要になると思います。

OCW-S3400 ケース厚10.7mmのスリムデザインケース厚10.7mmのスリムデザイン

 田部: 一方、エレガンスの追求という点で、こだわったのはラウンド時字。とくに12時位置の大きなローマンインデックスがポイントですね。造形に曲線を取り入れることで光を柔らかく反射するだけでなく、見る角度によって輝き方も変わります。この時字の採用により、フェイスの印象が今までのモデルとはがらりと変わりました。OCW-S3400というモデルを特長づけるキーアイコンとして機能していると思います。

OCW-S3400 ラウンド時字ラウンド時字

—— 色の表現については、どのようなこだわりがありますか。

 田部: もちろん、オシアナスブルーと呼ばれる“青”の表現は健在。そのうえで、今回は少しディープな色調のものを加え、一番の特長である時字のシルバー色が映える文字板デザインに仕上がっています。
 
また、限定モデルでは、スペシャル感にこだわり、時字の色にピンクゴールドを採用。ベゼルにディープブルーを使用し、インダイアルにもブルーを配色するなど、定番モデルとは異なる趣になっています。文字板も黒ではなく濃紺。その違いを、ぜひ手にとって見比べてみてほしいですね。

11月発売予定の限定モデルOCW-S3400C(右)11月発売予定の限定モデル
OCW-S3400C(右)


フラッグシップとしての矜持。
進化するユーザビリティ。

—— 続いて、ユーザビリティについて。
どのような考えや想いがOCW-S3400には込められていますか。

 田部: 現在、カシオの高機能アナログウオッチは、デュアルダイアルワールドタイムというコンセプトのもと、2都市時刻同時表示という機能に力を入れています。
ワールドタイムの使い勝手を高めるための機能ですね。オシアナスでは以前から採用されていたモデルも存在しますが、改めてこの考え方を徹底。
もちろん、OCW-S3400にも搭載しています。
 
これにより、さきほどお話した3つのライン、GPSハイブリッド電波ソーラー、マンタシリーズ、クラシックシリーズのすべてにデュアルダイアルワールドタイムが搭載されることになり、ラインアップがさらに強化されました。

—— デザイン面でこだわった点はありますか。

 田部: デザイン面では、右側にワールドタイム表示用のインダイアル、左側にモードダイアルを配置し、より時刻表示に最適化した文字板デザインを採用しています。ちなみに、この変則的なレイアウトは、2009年発売のOCW-S1400から採用されており、マンタシリーズではおなじみのもの。OCW-S2400でも採用されました。その流れをくむモデルとして、今回のOCW-S3400も型番の下3桁に“400”を継承しています。ちょっとした裏話ですが。
 
技術面では、ワールドタイム用のインダイアルに、新開発のデュアルコイルモーターを採用しました。針を高速駆動することで、より素早い時刻表示が可能になっただけでなく、針のスピードに緩急をつけることで、オシアナスらしいエレガントな針の表現を実現しています。

1メインダイアルとインダイアルで2都市の時刻を同時表示メインダイアルとインダイアルで
2都市の時刻を同時表示

—— ユーザビリティの向上とエレガンスの追求を
同時に実現しているわけですね。

 田部: エレガンスの追求は、オシアナスを開発する際に忘れてはいけない土台のようなもの。その上で、薄型化やユーザビリティを追求していく。これは、開発チーム全員が共通意識として持っていることです。ケースも薄ければよし、針の動きも速ければよし、ではないんですね。そこにオシアナスらしさがなければ完成とはいえない。個人的には、メタルアナログウオッチに求められる時計としての美しさと、ほかにはないエレガントな表現。両者がうまくマッチしたところにこそ、マンタの存在意義、マンタの理想があると思っています。
 
一方で、長年にわたりマンタを愛用されてきたファンの意見も大事にしたい。商品企画を担当する身としては、ユーザーと開発チームの橋渡しのような存在になるのがベストですね。ユーザーの声を聞き、開発にフィードバックし、製品を手にした人に愛着を感じてもらえるようなものづくり。
 
さらに、その共感が、子どもや孫の代まで受け継がれていけばいいですね。オシアナスブランドとのつきあいを続けていくなかで、世代によってそれぞれ違うモデルを着けていただくのが理想です。そういう意味で、ファンの人も、はじめての人も、ぜひOCW-S3400を手にとり、こだわりの装着感や操作性を体感してみてください。一度使えば、その良さが必ずわかると思います。

—— オシアナスのフラッグシップとして、また薄型電波ソーラークロノグラフの先駆けとして、多くのファンを魅了し続けてきたマンタシリーズ。
その最新作として登場したOCW-S3400。商品企画を担当した田部さんの言葉には、このモデルにかける意気込みや信念のようなものが強く感じられます。
次回からは、同じ想いを共有する開発チームの素顔を紹介。
デザイン、外装設計、モジュール開発のメンバーが一丸となって取り組んだ、スリムとエレガンスへの新たな挑戦についてお話を伺います。

OCW-S3400の詳細を見る


商品企画部 田部 宏和

商品企画部
田部 宏和

約20年にわたりBABY-Gの商品企画に携わった後、2013年よりオシアナスの商品企画を担当。いきなりOCW-G1100とOCW-S3400というメインモデルを2本同時に企画するという重責を担う。そのためか、最近大好きなお酒の量も増えがちだとか。今後のマンタシリーズの展望としては、培ってきたものをしっかりと受け継ぎつつ、少しずつ自分の色も出していきたいとのこと。