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OCEANUS Style Magazine
BLUE MOTIONS

Japan Indigo Series

ブルーの ルーツを 探った 藍モデル

2020.10.29

Made in Japanの誇りを胸に、常識に囚われない独創のものづくりで革新し続けるOCEANUS。その背景にある冒険心と遊び心は、江戸切子という日本の伝統工芸さえも取り込み、伝統と革新を融合させたコラボレーションを実現させ、話題となったのも記憶に新しい。そんなOCEANUSがまた新たな挑戦に挑んだ。

今回開発にあたり注目したのは、OCEANUSのブランドカラーである“ブルー”のルーツ。今や日本のナショナルカラーのひとつでもあるブルーが、定着したのは江戸時代。当時の人々の着物や生活の中に藍染めによる“藍色”が多かったことから、“ジャパンブルー”という言葉が生まれたと言われる。中でも当時全国シェアの90%以上を誇っていたとされているのが、徳島県の伝統的な藍である“阿波藍”。このジャパンブルーのルーツとも呼べる阿波藍をOCEANUSに取り入れたいという想いから誕生したのが、「Japan Indigo - 藍 -」シリーズである。

ここで、藍染めについて簡単に説明したいと思う。まず初めに、藍色の成分であるインディゴが抽出できるタデという植物の葉から、伝統的な手間暇をかけた手法で、蒅(すくも)という染料を作ることから始まる。インディゴは水に溶けにくいのだが、微生物の力を利用して蒅を水に溶かすことで、カメに液が溜まった藍の染液ができる。そこに染めたい生地などを漬け、取り出して水洗いをすると酸化して青く染まるというのが藍染めのおおまかな仕組みである。中でも化学薬品を一切使わずに、自然界から取れた原料だけで時間を掛けて藍を建てることを「天然灰汁発酵建て(てんねんあくはっこうだて)」といい、伝統的な藍染料の作り方となる。今では科学的に藍色の染料を安価に製造できるようになり、伝統的な製法は貴重なものとなっているが、今回はこの天然製法で生成した藍染料をあえて使用している。

ジャパンブルーを纏った“阿波藍”白蝶貝文字板

11月6日に発売される「Japan Indigo - 藍 -」シリーズは、9.5mm薄型ケースを採用したMantaの最新モデル『OCW-S5000』をベースにした2モデルと、求められる機能を凝縮したスタンダードモデルのClassic Line『OCW-T2600』をベースにした2モデルの計4モデル。

Bluetooth®搭載電波ソーラー・Manta 2モデル。左:『OCW-S5000AP-2AJF』 ¥235,000(税込¥258,500)<世界限定2,000本> / 右:『OCW-S5000APL-2AJF』 ¥210,000(税込¥231,000)<世界限定500本>Bluetooth®搭載電波ソーラー・Manta 2モデル。左:『OCW-S5000AP-2AJF』 ¥235,000(税込¥258,500)<世界限定2,000本> / 右:『OCW-S5000APL-2AJF』 ¥210,000(税込¥231,000)<世界限定500本>

まずMantaの2モデルは、インダイアル以外の文字板全面に阿波藍で着色した白蝶貝を採用。白蝶貝の裏面には、「沈殿法」という手法で凝縮された藍を抽出し塗料と混ぜたものを着色している。そこから藍が染まっていく様子を表現するため、表面にグラデーション塗装を施した。OCEANUSはこれまでも白蝶貝を使っているが、藍の美しさを感じる文字板を作りたいという想いから、ソーラーの透過率を気にせずに文字板に加色ができるインダイアルソーラーの技術を用いることで、ここまでこだわった文字板を実現することができたのだ。
またそれぞれのモデルには、デザインモチーフが存在する。
メタルバンドの『OCW-S5000AP』は、“ぼかし染め”がモチーフ。文字板見切りにシルバーから紺色へグラデーションする24面カットのサファイアガラスを、ベゼルには青から紫に変化する新色のグラデーションIPを施すことで、見切り、ベゼル、そして文字板と、3つのグラデーションが折り合い、ぼかし染めをした藍染めの情緒的な色合いを表現している。
一方、革バンドの『OCW-S5000APL』のモチーフは、“遷り変わり”。藍染めは、染液に生地を漬けて取り出した後に、酸化して青く染まっていくが、その過程で緑色が現れる。その色の遷り変わりをデザインに表現。見切りに緑から青へのグラデーションを施すなど、挿し色に緑をあしらった仕上げになっている。

続いてClassic Lineは、濃いブルー文字板の『OCW-T2600ALA』と淡いブルー文字板の『OCW-T2600ALB』の2モデル。両モデルのデザインモチーフは、染めの回数によって変化する藍染めの色彩。それを各パーツに取り入れた色味の違う複数のブルーで表現。IP処理や蒸着処理などの着色技術を駆使し、ベゼル、見切り、インダイアルリングなどに、美しい輝きを放つオシアナスブルーを創出。阿波藍と調和する独創の青が、伝統技法に彩られた洗練の機能美をさらに際立たせている。また『OCW-T2600ALA』には、メタルバンドの『OCW-S5000AP』と同じ、青から紫に変化する新色のグラデーションIPがベゼルに施されている。

日本伝統の染色技法を用いた阿波藍染めバンド

Classic Line 2モデル。左:『OCW-T2600ALB-2AJR』 ¥120,000(税込¥132,000)<世界限定700本> ※メインバンド装着 / 右:『OCW-T2600ALA-2AJR』 ¥120,000(税込¥132,000)<世界限定1,000本> ※替バンド装着Classic Line 2モデル。左:『OCW-T2600ALB-2AJR』 ¥120,000(税込¥132,000)<世界限定700本> ※メインバンド装着 / 右:『OCW-T2600ALA-2AJR』 ¥120,000(税込¥132,000)<世界限定1,000本> ※替バンド装着

「Japan Indigo - 藍 -」シリーズのもうひとつの特徴が、藍染めで着色された革バンドである。今回、100年以上の歴史がありながら先進的な取り組みをしている、徳島県の「絹や」社に協力を依頼し、藍染め革バンドを開発。

まずManta『OCW-S5000APL』に採用されているのは、クロコダイル革バンド。革を藍染めする技術を持つ「絹や」でも、ワニ革の藍染めは未経験だったが、今回初の試みにチャレンジしていただき、製品化を実現。素材、色ともに本物にこだわり、高級感あふれる質感に仕上げている。

そしてClassic Lineの2モデルには、牛革を藍染めした革バンド2本をセット。メインのバンドは、ソフトウレタンに絞り染めをした革を貼り付けたもの。一つひとつ細かく折を入れて糸で縛って染め上げていき、最後に紐を解くと絞りが入っており、その絞りが入った部分を選定してバンドに仕立てている。美しい染色模様を生み出す絞り染めの技術を使って多彩な青を表現した。替バンドは、“留紺”といわれる色味になるまで濃く染め上げた単色のもの。染めの作業を何度も繰り返しおこなうことで、濃く染め上げている。

この3仕様の革バンドは、全て職人が1本1本染め上げている1品ものである。また藍染めというと色移りが気になるかもしれないが、この革バンドは、この品質でカシオの革製品が求められる色移りの基準を満たしているので、その心配はほとんどないと言えるだろう。

過去から続く“伝統”に誇りがあるように、未来を切り拓く“革新”にも誇りがある。藍染めとOCEANUSという、ものづくりに対する2つのジャパンプライドがブルーという接点でエレガントに融合し、ここに日本の伝統色を纏った逸品として完成した。そのブルーに込めた想い、そして機能美をぜひ手に取ってご覧いただきたい。
伝統と呼ばれるものも最初から伝統であった訳ではない。革新を続けたことで、いつからか伝統と呼ばれる存在になったのであろう。21世紀のアナログ時計であるOCEANUSも、いつの日か日本を代表する伝統時計と呼ばれるその日まで、今日も未来へと革新し続けていく。

Text: Tatsuya Nakamura | Photography: Masashi Nagao

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