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BLUE MOTIONSSummer 2018 issue
BLUE JOURNEY
時の旅

Your Own Private Retreat

脱日常の旅へ。 定宿に潜む。

旅の大きな要素の一つとして、“日常からの脱出”ということがある。日常と切り離された時間。流れを一旦断ち切ることで、もう一度すべてをリセットし、改めて日常へと戻っていく。日々慌ただしく流れ、常に立ち向かうべき何かに直面している男たちにとって、それほど貴重なものはない。つまり、レジャーとしての旅ではなく、自分自身を見つめ直し再検討する時間を持つための旅だ。楽しさよりも、居心地の良さや隔離された時間を約束してくれる、そんな旅先を確保するべきだと我々は考えているのだ。

“定宿”。かつて作家たちが世俗から離れて執筆活動に勤しんだり、毎年決まった時期に訪れ、彼の地の風光を愛でたりしたという、お決まりの宿。部屋の指定までした文豪もいたとか。そこまででなくとも、お気に入りの宿を持ち、必要に応じて脱日常を試みてはどうだろうか。

では定宿には、どんなところがふさわしいのかを考えてみよう。
本拠地とさほど遠くなく、危急の際には戻れることも大事だろう。ほどよく自然があり静かで、長逗留をするにしても飽きのこない環境も必要だ。通い慣れることで、宿の人々と適度な親しさや距離感(構い過ぎず、ほっとかれ過ぎない)が生まれるホスピタリティ。できれば食材に恵まれた地が望ましい。
勝手のようだが、実はそれほどハードルの高い話でもない。要は、自分自身が十分にリラックスできる、そんな宿であれば良い。そして、そこに通うこと、通いたくなるということが最も大切だ。

できれば、日常の必須アイテムであるデジタル機器をOFFにして、数冊の本とともに(読まなくても良いかもしれないが)、小さなノートとペンで、滞在時に浮かんだことをメモしたり…。ここに来て、やらなければならないことは何もなく、すべては流れる時間に身を委ねるのだ。

普段は相棒として存在するOCEANUSもこの時ばかりは、あなたに時間を忘れさせてくれるかもしれない。それでも外したOCEANUSは確実に、流れる時間という“今”を刻み続けているだろう。そして、日常にいざ戻る瞬間に、誰よりも正確な時をあなたに与え、奮い立たせてくれるはずだ。

Text: Y.Nag | Photography: Yuuko Konagai

THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海

今回、定宿の一例として訪れたのは、かのフレンチレストランの雄、「ひらまつ」がオーベルジュ的要素と旅館の良さを併せ持つ宿として、熱海に開いた“ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 熱海”だ。全室オーシャンビュー、各室に温泉風呂つきという贅沢。相模湾を一望しつつ、誰にも邪魔されることなく、自分を見つめ直す時間を持てることを約束できる。しかも料理は、さすが「ひらまつ」と唸りたくなるもの。それもそのはずで、パリのレストランひらまつで修行を積んだ三浦賢也シェフが、地の食材をふんだんに使った料理を提供してくれる。余計なことを考えず。ただただ自分の時間を優雅に過ごしてみる。定宿にふさわしい全てが整っている。

THE HIRAMATSU HOTELS & RESORTS 熱海

住所:〒413-0033 静岡県熱海市熱海1993-237
Tel:0557-52-3301
ウェブサイト

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