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BLUE MOTIONSEarly Summer 2018 issue
MOVE FORWARD
未踏への一歩を

Encyclopedia OCEANUS #10

NEW Manta誕生秘話・後編

いよいよ明日6月8日に発売となる、Bluetooth®搭載電波ソーラー『OCW-S4000C』。OCEANUSのフラッグシップモデルとして君臨する「Manta(マンタ)」の約3年振り待望のNEWモデルは、いかに誕生したのか。そして“青の革新”による、新たなエレガンスとテクノロジーの融合とは。

新たなるOCEANUSブルー

前回の前編ではサファイアガラスベゼルが完成するまでをお届けしたが、そんな伝統工芸士・堀口徹氏による切子加工が加えられたサファイアガラスベゼルに、蒸着処理によって色を着けていく。ここでも多色表現による先進の着色技術が駆使されているとカシオ 外装開発部の結城寿哉氏は語る。
「この美しいカットをアピールしたく、切子部のみにシルバーを蒸着させたいと思ったのですが、切子が非常に細かい形状なので不可能でした。そのため一度全体にシルバー蒸着を施した後に不要な部分を磨いて取り除いています。続いてブラックとブルーの蒸着を施します。1色を表現するにも、色を出す蒸着やその色を鮮やかに見せる蒸着など、何度も何層も蒸着を重ねて、深みのあるブルーとそれを際立たせるブラックを表現しています」。
伝統のカッティング加工と先進の着色技術の融合。こうして全く新しいデザインと、独創のOCEANUSブルーは誕生したのであった。

ベゼルの蒸着テスト。納得できる色の組み合わせになるまで、何度も試作をおこない、先進の着色技術による多色表現を実現。ベゼルの蒸着テスト。納得できる色の組み合わせになるまで、何度も試作をおこない、先進の着色技術による多色表現を実現。

NEW Mantaであるために

そしてもう一つ忘れてはならないのが、機能面としての進化である。これまでのMantaは標準電波受信機能(マルチバンド6)のみであったが、『OCW-S4000C』はそれに加え、省電力のタフソーラーとBluetooth®を利用したスマートフォンリンクによる時刻修正機能が搭載された。これにより信頼性と操作性をさらにアップさせ、更なる安心と使い易さを追加させたのだ。
その上で、Mantaの最大の特徴である“薄く美しいフォルム”を継承するため、厚さ11.4mmというスリムケースを実現させている(※Bluetooth®を搭載しながらも、S3000より0.4mmも薄くなっている!)のだから、驚きである。
「今回の厚さを実現するにあたり、ネックになったのは最大のアピールポイントでもあるサファイアへの切子加工でした。切子はサファイアにダメージを与える加工ですので、強度面を当初から懸念していましたが、Mantaという製品で強度を取るために厚さを増して薄さを犠牲にする訳にはいきません。そこでベゼル周りの寸法設定や固定構造などを、一から見直して設計しました。その上で納得がいく強度を保てるよう、あえてサファイアを壊すような試験などの評価と見直しを繰り返した結果、今回の厚さ11.4mmでOCEANUSとしての規格を満たすレベルになり、製品化に繋がったのです」と語る結城氏。
さらにサファイア切子パネルが一番綺麗に見えるよう、これまでのMantaから様々な変更がおこなわれている。ベゼル形状は多角形から“丸形状”に、バンドは矢羽形型のシャープな造形を残しつつも、“シンプル形状”になっているのだ。

東京という都会を優雅に泳ぐManta

今回のデザインコンセプトは、テクノロジーと伝統が息づく街“東京”をテーマとした「TOKYO DESIGN」だという。江戸切子という江戸時代から続く“伝統の技”を、現代で革新させる堀口氏。そして“青の革新”として進化をし続けるOCEANUS。“伝統と先進”という2つのジャパンプライドは、まさに“エレガンス”というキーワードで繋がったのであった。
着ける喜び、見る喜びが感じられる、現在で一番美しいManta。作り手たちの情熱溢れるこのNEWモデルを、ぜひ実際に腕に纏って体感して欲しい。

次回BLUE MOTIONSでは、今回コラボレーションした伝統工芸士・堀口徹氏を特集します。お楽しみに。

今回お話を伺った3名。(左より)結城 寿哉氏(開発本部 時計開発統轄部 外装開発部 第一外装開発室)、堀口 徹氏(三代秀石・堀口切子)、藤原 陽氏(開発本部 時計企画統轄部 デザイン企画部 第一デザイン室)今回お話を伺った3名。(左より)結城 寿哉氏(開発本部 時計開発統轄部 外装開発部 第一外装開発室)、堀口 徹氏(三代秀石・堀口切子)、藤原 陽氏(開発本部 時計企画統轄部 デザイン企画部 第一デザイン室)

Text: BM編集部 | Photography: Masashi Nagao