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“外装設計”が切り拓く、可能性という名の航路
OCEANUS開発者はかく語る Vol.3

“外装設計”が切り拓く、可能性という名の航路
OCEANUS開発者はかく語る Vol.3

試行錯誤の連続が、完成へ導く

直径わずか40mmほどのサイズに込められた技術と感性から生み出されたOCEANUSの美しさ。今回は、OCEANUSの「顔」である見た目を左右する重要な要素の一つ“外装設計”に焦点を当ててみた。デザイン開発やモジュール開発と連携しながら、いかにOCEANUSを完璧な仕上がりへと導いていく重要な部署。デザインとの役割の違いも含め、カシオ計算機 時計事業部 外装開発部の稲葉友洋氏に話を聞いた。

「外装は、デザインで表現したい形状やモジュールを設置する位置などを、商品として実現出来るかを判断します。量産が可能なのか、耐久性を持たせられるのか、お客様の安全性は問題無いのかなどの、長期信頼性も含めた判断をしていくのが我々の仕事です」。
部署ごとにあるこだわりを一手に引き受け、それを最大限、皆が納得のいくクオリティで形にしていかなければならない。この芸術品とも言える完成形へと導くためには、試行錯誤の連続とOCEANUSに対する強い愛情が不可欠であろう。

角度や寸法も目に見えない世界で勝負している

ミクロの世界で続く、終わりなき挑戦

世界的に見てもトップクラスの技術とデザインを、生産ラインに乗せることを明確にしながら進めていく仕事の難しさは、我々の想像を絶するであろう。部品一つのサイズをとっても、1/1oomm単位までこだわらなくてはいけない世界など、正直私たちには感じることはできないかもしれない。ただ、それを突き詰めるのは断固たる意思があるからこそ。
「気持ちとしては、デザイン部の提案やこだわりを全て叶えてあげたいのですが、実際に商品化するためには中々そうもいかないのが辛いところです。最終的にお客様が店頭で手に取った時に、その微小な違いでも訴求出来る部分を落とし所として考えています。各部署の思いはできる限り実現したいですからね」。
同じ釜の飯を食った仲、ではないが、苦労の時間を共有しているからこそ生まれる思いやりが、細かい仕事として現れているのだ。

デザイナーの大量な検討試作から、ただひとつの量産仕様に決定する

「部品一つとっても色味や形などについて入念な話し合いを行い、さらに量産が可能なのか詰めていかなくてはいけないのですが、もしそれが出来ないとなると商品化に繋がらなくなってしまうわけです。そうならない為の事前の努力は最も重要です」。
お客様が納得のいくデザインと機能を実現するために、気の遠くなるような行程が我々の知らないところで繰り返されているのだ。大袈裟かもしれないが、ほんの少しだけでも作り手の見えない苦労を想像してみたら、物に対する接し方が変わり、また違った景色が見えて来るかもしれないと思ってしまう。

開発の苦労など忘れ、嬉しそうにOCEANUSのことを話す外装開発部の稲葉友洋氏

インテリジェントアナログ、エレガンステクノロジーというコンセプトを追求し、こだわり抜いた仕事は、いつもドラマチックなプロセスとともにあることが良く分かった。開発者の思いを噛み締めながら再びOCEANUSに目を向けてみると、また違った愛着が湧いてくるであろう。

Text: Tatsuya Nakamura | Photography: Masashi Nagao

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