Skip to Content
BLUE MOTIONSAugust 2017 issue
DEEP SILENCE
静謐の向こうに見えるもの

Deep Ocean

深海という フロンティア

深海。かすかに青色だけが届く場所でもある“ディープ・ディープ・ブルー”の世界。時が止まっているようでいて、異次元の時間が流れるロマンティックでエレガントとさえ呼ぶことができそうな世界。
そこはもはや地上の生物には欠かせない光合成すら行われず、高水圧など想像を絶する厳しい環境の中でも適応し、生きる力を持つ生物がいることに驚かされる。深海を水深200メートルより深いエリアと定義すると、その体積は海洋のおよそ95%をも占めるという。それだけではない、この深海にはレアメタルを始め未発見も含めた様々な鉱物資源も潜んでいるという。
現在、国立科学博物館で開かれている特別展「深海 2017 ~最深研究でせまる“生命”と“地球”~」では、そんな“深海”の最新研究が網羅されている。

深海に眠る未知なる世界

ダイオウイカ  (c)NHK/NEP/DISCOVERY CHANNELダイオウイカ ©NHK/NEP/DISCOVERY CHANNEL

深海の謎は深く、宇宙の神秘と同様に未解明の事象がこれでもかというくらいに潜んでいる。つい数年前に生きたダイオウイカの姿が映像で捉えられ、世紀のスクープと呼ばれ話題になった。
そこには、見たこともない不思議な姿の深海魚や甲殻類が独自の進化を遂げ、これまでの生物の進化とは全く異なる異次元の進化論が存在するかのようだ。

ホタルイカ (c)NHK/ZDF/ZDFE/CURIOSITYSTREAM LLCホタルイカ ©NHK/ZDF/ZDFE/CURIOSITYSTREAM LLC

クロカムリクラゲ (c)NHK/ZDF/ZDFE/CURIOSITYSTREAM LLCクロカムリクラゲ ©NHK/ZDF/ZDFE/CURIOSITYSTREAM LLC

デメニギス(CG) (c)NHK/ZDF/ZDFE/CURIOSITYSTREAM LLCデメニギス(CG) ©NHK/ZDF/ZDFE/CURIOSITYSTREAM LLC

最近は深海に眠る豊富な資源の開発に注目が集まっている。海底下に埋蔵されているエネルギー資源として、海底油田や天然ガス田、メタンハイドレートなどが挙げられる。日本はこれらの化石燃料の大部分を輸入に依存しているが、国内の排他的経済水域(EEZ:日本は世界第61位の国土面積に対し、世界第6位のEEZを持っている)に目を向けると、尖閣諸島周辺海域には大規模な油ガス田があり、近年新潟県佐渡沖でも国内最大級の海底油田が発見されている。また日本近海には膨大な量のメタンハイドレートが分布していることも知られ、商業開発に向けた調査・研究や技術開発などが進められており、エネルギー資源自給のための新たな供給源として期待されている。

地球深部探査船 「ちきゅう」 (c)JAMSTEC地球深部探査船 「ちきゅう」 ©JAMSTEC

そこには、未だ見ぬ可能性が潜んでいる

深海。地表の70%を占める海面の深淵。そこは地球に残された最後のフロンティアとも呼ばれる。宇宙に感じるロマン以上に人を惹きつける神秘が潜んでいると言っても過言ではない。未知の時間が流れる深海。そこでの未知なる可能性の探求。それこそがOCEANUSが何よりも思いを馳せる男のロマンに他ならない。
海の神の名を纏うOCEANUSがエレガントなテクノロジーを謳うのも、海が内包するであろう特別な“時”を刻むからに他ならない。
しばし、深海のロマンティックな時間に身を委ねるのもいいかもしれない。

Text: Y.Nag

(c)読売新聞提供©読売新聞提供

特別展「深海 2017 ~最深研究でせまる“生命”と“地球”~」

会期:2017 年 7 月 11 日( 火 )~ 10 月 1 日( 日 )
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)

詳細については、公式HPをご確認ください。
公式HP:http://shinkai2017.jp/

ダイオウイカを撮影した取材班が再び結集し、新たな深海シリーズNHKスペシャル「ディープ オーシャン」の制作にも携わった。第1集「潜入!深海大峡谷 光る生物たちの王国」は昨年夏、第2集「南極 深海に巨大生物を見た」は今年7月に放映された。最終集となる第3集「超深海 地球最深(フルデプス)への挑戦」は8月27日に放映予定だ。

NHKスペシャル
シリーズ ディープ オーシャン
「超深海 地球最深(フルデプス)への挑戦」

チャンネル:NHK総合テレビ
日程:2017年8月27日(日)
時間:午後9時00分~9時49分